世界に触れる

 しるべ無しのろのろ冬の星座かな
 東京四谷の四谷フォトギャラリーで開催している「ぼくたちわたしたちの写真1000点展 北上川石巻河口と追浜河口の子供たちによる12年間の記録」(タイトル、なげー!)を観に行ってきた。
 カメラマンの橋本照嵩さんは12年前から地元石巻の子供たちに「めだか展」と称し写真を教え、その都度展示もしてきたが、この度その集大成ともいうべき展示会を開催している。
 ギャラリーには子供たちの写真が短いコメントとともに所狭しと並べられ、圧巻! 写真を見、コメントを読むと、なぜその子供がそれを撮ったのかが分かっておもしろい。
 泥沼にハマった少年が沼から上がって自分の落ちた沼に目を遣る姿を興味深く眺めてシャッターを切った男児。ヒマワリが咲き乱れる叢(くさむら)を撮った女児。彼女は写真のタイトルを「きいろい花」としている。幼稚園児だということだから、ひょっとしたら、きいろい花がヒマワリという名だとまだ知らないのかもしれない。金だらいに入っている魚の写真は「大きな魚」と題されていた。それまで人間とかかわりなく泳いでいた野生の生き物が自分の家に来て、今、目の前にいることの驚きがぷるぷる伝わってくるような写真だ。
 写真展は午前10時から午後6時(最終日は午後3時まで)今月28日(水)まで開催している。
 お近くの方はぜひどうぞ。
 教え子のメールにしばし冬日かな
 ほっこりと冬日を照らすダライ・ラマ

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