念入り

 尻っぺたえくぼのごとく凹みをり
 細かいところまで注意することを念入りといいますが、そもそも念とはなんでしょうか。
 大辞林によれば、?思い。気持ち。考え。?気をつけること。注意。?かねての望み。希望。などとあります。
 また、?〔仏〕(ア)物事を記憶している心のはたらき。憶。(イ)物事を考えたり、思い描く心のはたらき。(ウ)きわめて短い時間の単位→刹那。(エ)浄土教で、称名念仏すなわち阿弥陀仏の名号をとなえること。(オ)心の中の一定の対象に精神を集中させること。
 というような説明もあって、全部と言えば全部ですが、どうやら最後の使い方なんかは「念入り」の念の本来の的を射ているような気がします。
 ところで、出来た本を書評依頼する時は念入りにします。(そのことを言うためだけかよ)
 談逸れて楽しからずやにごり酒
 猿のごと野に放たれし秋さびし

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