マンモスの牙

 春風社のセカンドステージについて、ああでもないこうでもないとこのごろ考えることが多くなった。それをけっこう楽しんでいる。つちかってきたものを踏まえつつ、などと格好をつけても、結局は、どこか切り落とさなければ、新しいことは始められない。始まらない。切り落とす部位を間違えないことが大事か、とも思う。
 まず、あのべろべろ〜とした目録「学問人」をどうするか。出版社にとって何が財産といって、目録に勝るものはない、とはよく耳にすることばだ。既刊アイテムが二百数十点になったことだし、ここはびし〜っと他社に引けを取らぬ目録を作ろう! と、かなり本気で考えた。ところが、先日、編集のクボッキーと都の西北大学へ行き、生協の本コーナーで目録の棚の溢れんばかりの目録の洪水に圧倒され、げんなり、出版社にとっての宝、財産とも言われる「立派な目録」づくりをすっぱりあきらめた。だって、なんだかマンモスの牙みたいなんだもん。コストパフォーマンスが悪過ぎる。じゃ、どうする。ね、どうするの。今、考え中です。
 また例のごとく遊びの虫がうずきだし、アバンギャルドかつ実に変な目録のアイディアが浮かんだのだが、社員から却下されそうで、なかなか口に出せないでいる。さて、どうしたものか。

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