セカンド・ステージ

 編集のクボッキーと都の西北の大学へ。生協書店の店長さんから、現場ならではの貴重な話をいろいろうかがった。ここがこうならほかは推して知るべしみたいな話(って、これじゃ、なんの事はわかりませんね)が多く、春風社のセカンド・ステージを睨み、ほかの情報も踏まえながら、これからゆっくり考えたい。
 帰りの電車で。吊革につかまりながらぼんやり外の景色に見とれていたら、右の腰の辺りにふんわり柔らかいものが当たった。ちょうど、ソファーに寝転がって文庫本を読むとき枕にするクッションのような、そんな感触。ちょっと生温かさまであって。
 ひょいと見ると、メタボリックなおじさんが、一つの吊革を両手で挟み、立ちながら居眠りし、くねくねと体を旋回しているのだった。ときどきシャツから飛び出た腹をぼりぼり掻いたりなどし。微笑ましい姿には違いなかったが、わたしは吊革を一つ移動し、接触を避けることにした。
 メタボリックなおじさんは依然気持ち良さそうに旋回を繰り返した。

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