忘れる

 たとえば肩が凝るとする。手で揉んだり、肩を上下させたり、市販の薬を塗ったり貼ったり。まずは自分でいろいろやってみる。でも、いっこうに凝りはとれず、痛みはなくならない。となると、今度は針灸、マッサージ、整体にかかってみる。凝りと痛みがある間は、ずうっと鳴ってる音楽みたいに1日中気になる。ところが、何が功を奏したのかわからないけれど、いつの間にかすっかり治ったりしている。あれ!? おかしいな。痛くないぞ。いつからだ? 実に身勝手、わがままだと思うのだが、仕方がない。そうすると、一番健康なのは、体のことなどすっかり忘れ、何も意識しない状態ということになる。

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秋霜烈日

 『週刊読書人』7月13日号「元気に、出版。」のコーナーに春風社が取り上げられた。記事を書いてくださったのは、出版ジャーナリストの塩澤実信(しおざわ・みのぶ)氏。創業から現在までの経緯と主な刊行物を紙面1/4をつかい紹介している。リードは、「秋霜烈日の『新井奥邃著作集』を柱にスタートした春風社」。秋霜烈日とは、秋の霜と夏の強い日差しのように、権威・意志などが厳しく、おごそかであることを意味する言葉。これからも縁を大切にしつつ、小社らしい出版物を刊行していきたい。
 お近くの図書館でどうぞ。

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第41回造本装幀コンクール

 昨日、東京国際ブックフェア2007にて、第41回造本装幀コンクール展の授賞式が行われた。小社が刊行した『Beowulf』が外国語版部門で日本書籍出版協会理事長賞をいただいた。受賞は『妊娠するロボット 1920年代の科学と幻想』に次いで2度目。審査委員長は『パネルクイズ アタック25』の司会で有名な、あの児玉清さん。前回『妊娠する〜』のときは、児玉さんから直接賞状をいただいたが、今回は、時間を節約してか、各賞を読み上げ、代表が受け取るというもので、残念ながら直に児玉さんから受け取ることはできなかった。
 児玉清さんといえば、このごろは博多華丸がモノマネして有名になった。児玉さんのあいさつを目を閉じて聞いていると、博多華丸がモノマネしているようにしか聞こえない。面白かった。

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女性に効く!?

 気功を始めてから体調がよく、何をやってるんですかと訊かれ、気功をやってますと答え、へー、どういうのですか、こういうの、気持ち良さそうですね、気持ちいいです、なんてことから気功教室に通い始める人が増え、だけでなく、本までつくることになった。気功さまさま。
 この気功、性別に関係なく、いいものではあるけれど、特に女性に好評だ。ウェストが細くなった! 何をやっても減らなかった体脂肪が減った! 女性らしい体付きになったネと誉められた! 朝、寝起きがスッキリ! からだが軽くなった! からだが締まった! など。ウェストが細くなるというのが女性にとって一番のようだ。
 男性にももちろん効きます。いつもネクタイ姿で教室に通っていたサラリーマンが、二日酔いしなくなったと喜んでいた。気功をするより飲む量を抑えるほうが早いのでは、とも思ったが、本人が喜んでいるのだから、水を差すような発言は控えた。

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表情

 Cさんという人がいて、この辺りでは評判の娘さん。この辺りとは、保土ヶ谷交差店界隈。
 いつもにこにこしているので、面と向かうと、つられて、つい微笑んでしまう。小料理千成のオヤジさんも絶賛している。
 朝、家を出て、大きなS字カーブの坂道をてくてく下りていくと、交差点のほど近くにCさんが立っていた。笑顔でないCさんは珍しい。声をかけようと思いながら、だいぶ距離が縮まっていた。
 Cさん、傘の折り目が気になるのか、さかんに手で払っている様子。声をかけるまでもなく、目が合い、おはようございます…。こういう時って、なんでか気づいてしまうものなんですね。それからのCさんは、いつもの笑顔。町田に行く用事があるとかで。横浜駅までいっしょ。わたしは、元気に出社。

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過ぎたるは

 心は楽しむべし、苦しむべからず。身は労すべし、やすめ過(すご)すべからず。凡(およそ)わが身を愛し過すべからず。美味をくひ過し、芳醞(美酒)をのみ過し、色をこのみ、身を安逸にして、おこたり臥(ふ)す事を好む。皆(みな)是(これ)、わが身を愛し過す故に、かへつてわが身の害となる。又、無病の人、補薬を妄(みだり)に多くのんで病となるも、身を愛し過すなり。子を愛し過して、子のわざはひとなるが如し。
                     (貝原益軒『養生訓』)

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盛会のうちに

 4年がかりで編集してきた『ニュージーランド百科事典』の刊行を記念しての特別シンポジウム「環境先進国ニュージーランドに学ぶ」が、昨日、小社が入っている横浜市教育会館4階ホールで開催された。
 駐日ニュージーランド大使イアン・ケネディー氏、元駐ニュージーランド日本大使小山田隆氏をお招きし、百名を超す参加者があった。
 学際的なシンポジウムにありがちな堅苦しさがなく、和気あいあいとした雰囲気でビデオ上映なども交え、楽しく会が進行。その後の懇親会も40名ほどの参加者があり、労をねぎらい、ニュージーランド話で盛り上がった。ニュージーランドの蜂蜜を扱っているという会社の社長も参加しておられ、無農薬でつくられた濃密な蜂蜜の話では、ごくんと唾を飲みこんだ。
 「事典らしい事典」であることをそれぞれ感じとってくださったようで、それが出版社として何よりうれしい。お近くの図書館にリクエストして、ぜひ手に取ってみてください。個人で購入してくださっても、もちろん結構です。

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