造本装幀コンクール

 日本書籍出版協会からの知らせで、小社刊行の『Beowulf』が第41回造本装幀コンクールの外国語版部門で日本書籍出版協会理事長賞を受賞したことがわかった。小社としては、『妊娠するロボット』以来2度目の受賞となる。装幀者は長田年伸、印刷・製本はシナノ。
 長田君は大学在学中、新井奥邃に興味を持ち、卒論も新井をテーマにした。卒業後、小社に入社し、いくつもの本を手がけたが、デザインへの興味が強くなり、さらに勉強すべく会社を去った。今はデザイン事務所で研鑚を積んでいると聞いた。わたしは、長田君の装幀が認められたことが、何よりうれしい。彼が今後どういう進路に向かうにしても、見よう見真似で始まった仕事が、小社時代にすでに人さまが認める域に達していたことは疑いようのない事実。その意味で、春風社は若い人にとっての実験場であってくれればと思っている。若い人が伸び伸び、生き生きと動いている空間が一番だ。

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