進まない

 担当している原稿の校正・校閲がなかなか思うように進まない。今に始まったことではないので驚くこともないが、どう工夫してもスッキリしない一文に出合うと、睨んだまま数分、ひどい時は十分近くが経過していることも間々ある。気分転換に椅子を回転させてゆっくりと流れていく雲を見たり、ハーブを嗅いだり、爪を揉んだり、背伸びをしたりして、さあやるぞ! の気合いとともに椅子を元に戻す。気分転換が功を奏し、なんだこうやればいいじゃん、と、朱を入れることもあれば、そんなに巧くいかないこともある。