Archives : 10月, 2006

傘立て

 玄関に竹細工の傘立てが置いてあった。以前住んでいたアパートから運んだものと思われる。底のプレートが外れてしまい、ガムテープで補強していたのだが、濡れたままの傘をたたんでそのまま入れたりするものだから、みすぼらしくなってきた。玄関は、すべての気の入口であり、家の顔だそうだし、思いきって買い換えることにした。
 ひとつどうしても腑に落ちないのは、底のプレートをガムテープで補修した覚えがまったくないこと。わたし以外の誰かがやったのか、それとも、傘立てを前に住んでいたアパートから持ってきたという記憶がそもそも誤りなのか。どうでもいいことには違いないのだが…。

大気

 このごろ「気」について考えている。見えないから余計だ。この世は気に満ちている。見えなくても。東洋的なものの考えかもしれないが、万物は大きな気の流れに共振しているのだろう。人間も動物も植物も鉱物も。朝、カーテンを開けると、朝日がバッと飛び込んでくる。光線が動いているように見える。これによって、われらは生かされている。一瞬の光陰を生きている。

カラオケボックス

 先日、社員全員でカラオケボックスへ行った。このごろわたしは酒を止めている。必然カラオケで歌うこともなくなっていたから、久しぶり。好きなサザン・オールスターズの曲を次から次と入れ、歌ったのだが、声が出ず、へたばった。最後の1曲「エロティカ・セブン」になって、やっと少し声が出るようになった。
 若手社員の歌に関する覚書。ティファニーは、「いい日旅立ち」が彼女の印象にぴったりで、聴いていてすがすがしい。マサキチとサラによる「キューティーハニー」は何ともかわいく、鼻の下伸び放題。♪ いやよ いやよ いやよ 見つめちゃいやあああん。ハニー フラッシュ!! 口数少ないオカダンディーの「黒い花びら」にぶっ飛ぶ。

進まない

 担当している原稿の校正・校閲がなかなか思うように進まない。今に始まったことではないので驚くこともないが、どう工夫してもスッキリしない一文に出合うと、睨んだまま数分、ひどい時は十分近くが経過していることも間々ある。気分転換に椅子を回転させてゆっくりと流れていく雲を見たり、ハーブを嗅いだり、爪を揉んだり、背伸びをしたりして、さあやるぞ! の気合いとともに椅子を元に戻す。気分転換が功を奏し、なんだこうやればいいじゃん、と、朱を入れることもあれば、そんなに巧くいかないこともある。

 元気、活気、気力、勇気、気持ち、天気、病気など「気」のつく熟語は多い。ところで気とはそもそも何なのか。人間だけが気をもつのかといえば、そうとも言えないようだ。
 ある気功師によれば、犬と猫では治療後の反応が違うという。具合の悪い犬を診、気の流れを良くしてやると、そのことを憶えていて、2回目からは診察がスムーズに進む。ところが猫はそういかず、何度でもゼロからの診察になるらしい。動物どころか植物も鉱物も気を発している。天地宇宙に気が満ちているという人もいる。気の流れが悪くなると病気になるというのは東洋的な考えかもしれない。気脈が通じるという言い方もある。

Archives

You are currently browsing the 港町横濱よもやま日記 blog archives for 10月, 2006.

三浦衛(みうら・まもる) 春風社代表にして自慢大王&悪ノリ大王。体調のいいときは自らを天才と称し、不調の折はちりあくたにも劣るヤツとしょんぼり。

2006年10月
« 9月   11月 »
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  
過去の日記
最近のコメント
三浦衛の本


『カメレオン』
 三人ときどき声にならぬ声を洩らし/とろけ とろけ 唾までとばし/クヂるとナメるとネヂるとチョす…(「鳶」) 自在に色を変え、不意に突き刺さる、軽妙なことばの戯れ。秋田方言満載の詩集。本文は金属活字による活版印刷。


『マハーヴァギナまたは巫山の夢』
 三平佐世夫は、千一夜の夢うつつで女と戯れ、印度に旅し、睾丸を抜かれ、鰐を飼い、横浜を彷徨う。言語の崖っぷちを綱渡りする、めくるめく冒険。本文活版印刷に美麗造本を施した平成の大奇書。


『父のふるさと』
 父の目に映じた故郷の風土、ひと、くらし、農事を、愛惜をこめ描きだす。本文は金属活字による活版印刷。「身と蓋函」に納める。


『出版は風まかせ』
 横浜の出版社「春風社」社長が本づくりと会社経営にまつわるエピソードを豊富におりまぜ、創業から10年を振り返る。