バッファロー

 出社の折、紅葉坂の途中ですれ違うヘソ出しルックの女の子がいることを前にこの欄に書いたことがある。今もときどきすれ違う。先日も会った。最近、髪を染めたようだ。根元のほうを編んでいる。(呼び名がきっとあるのだろうが、こちとらその方面の知識がない)ヘソにピアス。目にカラーコンタクト。着ているものも相当派手だ。(冬のあの寒い時期、ダウンジャケットを着ているのにヘソは見えていたことがあった。あくまでもヘソは出す! 主義主張があるのか?)口元を「へ」の字に結んでいる。そして、真っ直ぐを見、ずんずん坂を下りてくる。精悍! 頑丈な体付き。どういう人なんだろう。どこへ行くのだろう。何をしている人なのだろう。興味は尽きないが話しかけるわけにもいかず、坂を上りきったあたりで振り返ると、バッファローははるか信号機で立ち止まり、足を蹴上げていざ出陣の態勢なのであった。