体操の時間

 夜、寝る前に西式体操(故・西勝造氏発案による)をやっている。金魚運動、毛管運動、合掌合蹠運動、背腹運動<左右揺振運動>の四つだが、トータルで二十分はかかる。テレビを見ながらの二十分なら、あっという間なのに、体操の二十分となると相当ながく感じる。一計を案じ、BGMを流すことにした。ジャズ、ブルース、ポップス、ロック、インドの古典音楽、ナイジェリアの民族音楽等々、その日の気分でCDを替える。とたんに体操の時間が短く感じられるようになった。CD選びが気分にちょうどよくマッチした時など、音楽に聴き惚れてしまい時間を超過することもある。なんだか、得したような損したような変な感じ。それはともかく、こんなところにも音楽の効用があるのかと思った。エアロビクスでもジャズダンスでも、フィギュアスケートでも、音楽に合わせて体を動かす。あれ、音楽をとってしまったら、やるほうはもちろん、見るほうも、味気なくつまらなく、苦痛なものになるんではないかな。