ブルース

 日本語で片仮名表記する場合、ブルーズが元の発音に近いようだが、世間でブルース、ブルースって言うから、まあ、ここではブルースで。
 映画でヴィム・ヴェンダース監督の『ソウル・オブ・マン』を観たが、嵌まってしまい、サントラ盤CDを買った。会社に持っていき掛けたところ、音楽にうるさい若頭ナイトウも気に入ったようで、みずからスタートボタンを押している。だけでなく、すでに相当数のブルースのCDを持っているのに、つられて何枚か買い込んだらしい。ブルースに関する本まで買ったとか。勉強熱心だ。
 『ソウル・オブ・マン』、映画もよかったが、CDだけでも染みてくるんだなあ。ヴィム・ヴェンダースはドイツ人のはずだが、ブルースをこころから愛しているんでしょう。ジャズのブルーノート・レーベルを創ったアルフレッド・ライオンもドイツ人。なにかあるのか。
 ぼくは、このCDを聴いていると、津軽三味線の初代・高橋竹山や瞽女(ごぜ)歌と共通したものを感じる。いろいろ装飾するんじゃなくて、削ぎ落とし削ぎ落とし、これだけは言わなくちゃ、みたいなところで歌うとでもいうのか。サントラ盤CDはこちら。錚々たるメンバーが参加している。