au

 アウじゃなく。au。携帯電話。
 久しぶりにキャノンの往年の名編集機(数年前に製造中止)EZPSに向かって仕事をしていたら、隣りのパソコンに向かっている愛ちゃんのマウスパッドの横に、美しいクリムゾンレッドのケータイが置かれていた。おいらのDoCoMoのが「携帯電話」なら、愛ちゃんのはまさに“ケータイ”。全然次元を異にしている。つい見とれてしまい「愛ちゃん。これちょっと見せて」「どうぞ」
 閉じた状態からサッと開くと、画面が…、ああいうふうな出方を言葉でどう表現するのかわからないが、コンマ何秒か遅れて絵柄が画面にスッと滑り込んで来る。そのコンマ何秒の間(マ)と静か過ぎる登場のし方が、えもいわれぬ高級感を醸し出す。に対し、おいらのは開くとパキッていう。パキッて何だよパキッて。別に壊れているわけではないのにだ。最初からこんな音だった。愛ちゃんそれを見、ただ「アハハハハ…」で。ふむ。車で言ったら、愛ちゃんのがベンツかジャガーなら、おいらのはさしずめ昔の軽自動車。愛ちゃんに自嘲気味にそう告げたら、「そうですね」と、にべもない。「おいらもこれがいいな。これ欲しい!」って言ったら、横で発送の仕事をしていた石橋が、「あら、今は電話番号変えなくてもメーカーを変えられるはずよ」「え。ほんと?」
 愛ちゃんに、その辺のところを調べてもらったところ、DoCoMoから番号を変えずにauに切り替えられるようになるのは来年が目処だそうで、現在はまだそうなっていないとのこと。さらに、アンケート調査の結果、DoCoMo使用者の4割がauに切り替えたいと思っているのに対し、au使用者がDoCoMoに切り替えたいと思っているのは1割にも満たないとか。だろうな。納得。だってデザインのセンスが全然違うんだもの。ベンツかジャガーに対抗するに昔の軽自動車では話にならない。やっぱりいろいろ見比べてから物は買わなければならないということらしい。あ〜あ。