オリビアを聴きながら

 ひとり自分の部屋でパソコンに向かい今日の日記のタイトルを書いて赤面。だいたいうんうん唸って書けない時ってのは、なぜか昔のことを思い出すのよ。
 スティービー・ワンダーの新譜まだかなぁ〜。7月4日発売予定ってなってるけど、ほんとに出るのか。なんてつらつら考えていたら、スティービー・ワンダーの前にオリビア・ニュートン・ジョンがいたことに不意に思い当たった。
 恥ずかしながら、わたくしが初めて買ったレコードはオリビア・ニュートン・ジョンなわけで。ラジオで「ジョリーン」かなんかを聴いて感動し、それでレコードを買う気になったのだろう。だから「オリビアを聴きながら」。ずいぶん昔のことだから他人事のような気もする。
 レコード店で初めてオリビア・ニュートン・ジョンの顔を見て驚いた。かわいいではないか! 超かわいい!! あの頃はかわいかったんです、ほんと。今のように口が大きくなかったし(口が成長?)。わたしは何か犯罪でも犯すようなこころもちでオリビア・ニュートン・ジョンのレコードに手を伸ばした。自分のこづかいで買ったのに、とてもいけないことをしているような気がしたものだ。衣食住に関係のない必要ないものにおカネを使っている…
 当時わたしの家にはステレオがなく(秋田の家には今もない)、近所の叔父さんちにステレオがあった。叔父さんはそれで北島三郎を聴いていた(関係ないが、叔父さんちの居間には北島三郎の大判の写真が額入りで壁に飾ってある、今も)。さっそく叔父さんの家に行き、ステレオをつかわしてもらう許可を得、オリビア・ニュートン・ジョンのレコードに針を落とした。バリッと音がした。心臓がばくばく言った。気を落ちつけボリュームを下げ、正座してオリビア・ニュートン・ジョンを聴いた。ああ、堪らん!! どうしてこんな声を出せるのか。「そよ風の誘惑」なんて、あの声でしょ、あの顔でしょ。レコードジャケットを持つ手が震え、もうメロメロ。
 その後、高校の友達と好きな音楽の話になり、「三浦はだれが好きなの?」と訊かれ、間髪入れずオリビア・ニュートン・ジョンと即答したものの、長い片仮名の名前がスマートに言えなくて恥ずかしかった。ビートルズと答えれば良かったとすぐに反省したが、あとのまつり。オリビア・ニュートン・ジョンが秋田弁ではどうしても平仮名になり、さらに訛って、おりびわにゅうっと・ん・ぢょん、みたいになってしまうのをどうすることもできない。ヒロシです。いや、マモルです。(泣)