かい〜の♪

 眠っているあいだの行動を人と比べたことがないので確かなことは言えないが、たぶんわたしも人並みには寝返りを打つほうだと思う。ところが、鎖骨を骨折し固定バンドをやってからというもの寝返りを打たない。いや、打てない。正確には、半分だけ寝返りを打つ。布団に入るとき仰向けになって寝る。しばらくすると、どうも居ずまいが悪くなり、折れていないほうの右肩を下にする。そうやって、またしばらくすると仰向けになる。その繰り返し。その間、目覚めているかといえばそうではない。眠っている。だから、これ、無意識ということになる。
 もうひとつ、絶対にできないことがある。背中を洗うことだ。これは無理。亀が自分の甲羅が痒い(というようなことが仮にあるとして)からといって、どうにもできないのと同じように、これは、いかんともしがたい。ひとつ方法を思いついたが、そのための道具がない。ヒントは間寛平(はざま・かんぺい)だ。かんぺいのギャグで昔、柱とか壁に背中を押し付け「かい〜の」というのがあった。あの要領で背中をこする。足裏をマッサージするプラスチックのブラシを風呂の壁に接着すれば、おそらく腕を使わなくても背中を洗うことは可能だ。でも壁に簡単に装着できるマッサージブラシがない。これ、開発すれば特許取れるんじゃないかと思うがどうだろう。商品名:かい〜の♪