北海道物産展

 横浜高島屋で北海道物産展をやっていた。エレベーターを8階で降りるとプーンとサカナの匂いがする。移動する客とぶつからないように注意しながら歩く。イカ、カニ、エビ、ホタテ、ニシンなどを使ったお惣菜がふんだんにあり、だけでなく、試食の大サービス。これか、と思った。
 なんでこんなに人が多いのか最初不思議に思ったが、タラバだ、ズワイだ、甘エビだ、と惜しげもなく差し出され「どうぞどうぞ」とすすめられる。試食したら買わなくちゃならないのか、の気兼ねをしている暇もないほど人でごったがえしている。みなさん、やはり気兼ねなく試食しているご様子。そうか、それならと、わたしも負けじとばくばく食った。特にタラバ。北海道ならともかく、こっちでタラバの試食が気兼ねなくできることなど、そう滅多にあるものではない。
 夜、小料理千成のカッちゃんにそのことを告げたら、デパートで人を呼ぶのに北海道物産展は一番なのだという。昔その手の仕事もしていたとか。二番が京都で三番が九州。いわれてみれば、たしかにそうだ。秋田物産展、青森物産展なんて聞いたことがない。ほかの県も同様。ここに地域活性化のヒントがあるか? …………………………………………………ないか。