17分32秒

 寝酒の代わりに好きなCDを掛けて布団に入ることがある。子供じゃないけど寝る前にかけるから、子守歌のようなものだろう。この頃よく掛けるのは、ピンク・フロイド『ECHOES』の2枚目(『ECHOES』は2枚組)。1曲目に入っている「SHINE ON YOU CRAZY DIAMOND(Parts1-7)」がとても気持ちよく、時間も17分32秒と長めだから、この曲が鳴っているあいだに眠りに就くことが多い。
 ところが、昨日はどうしたわけか1曲目が終っても眠られず、次の「TIME」に入ってしまった。これは、かの有名な『DARK SIDE OF THE MOON(日本語タイトル:狂気)』に収録されているもので、目覚し時計のけたたましい音で始まるとても心臓に悪い曲だ。
 うとうとしかけていたら、ジリリ〜〜ン! キンコンカンコン、チクタクチクタク… と来た。これ、本当に心臓に悪い。すっかり目が覚めてしまった。が、電気ショックみたいな効果があったのか、「TIME」が終る前にどうも眠ったみたい。夏目漱石の小説に、主人公がどの瞬間に眠りに入るか確かめようとして眠れない、という話があったような…。